琵琶湖に見えるのは…
琵琶湖の中にニョキニョキと杭が立っているのをご覧になったことのある方も
多いのではないでしょうか。
あの杭は、小型定置網である「エリ」です。
「エリ」という漢字は「魚」偏に「入」と書きます。
いかにも魚が獲れそうな文字ですね!!
習性を利用してツボと呼ばれる部分まで魚を誘導して漁獲します。
その歴史は古く、原型は古墳時代の遺構が見つかっている琵琶湖漁業の伝統的な漁法です。
海の定置網とは異なる琵琶湖独特の構造ですが、同じ形に見えても、
漁師さん一人一人が独自にアレンジを加えています。
当然、維持管理も大変な手間と技術を必要とします。
研修生たちも親方から教えを受けて、一所懸命に腕を磨いています。
台風被害で倒れてしまった杭も一本一本直します。
斜めになったり、水中に沈んでいる杭もあるので大変です。
琵琶湖に潜って状態を確かめる強者も!
杭の間に網を渡していく時も二人で阿吽の呼吸。
数十メートルから数百メートルの網を親方の指示に従って丁寧に取り付けます。